24 : ニューヨーク

2011.01.04偶然と必然~Day:88 Madrid→NewYork~
カテゴリー:24 : ニューヨーク

昨日、荷造りをしていたら、カバンの中からスイス航空の機内誌が出てきた。

たまたまスペイン特集だったので、持ち歩いていた物だが、これももう必要ない。

空港へ向う地下鉄の中で、なんとは無しにパラパラとページをめくっていたら、最後の方に、ヨーロッパ全域の地図が載っていた。

約2ヶ月いたヨーロッパとも、いよいよ今日でお別れだ。

 

2ヶ月前、イスタンブールに着いた時は、ヴァラナシでの日焼けが、まだヒリヒリと痛かったっけ。

トルコからは南に向かい、エーゲ海のロドス島、サントリーニ島へ行き、さらに船でイタリアのヴェネツィアへ行ったな。

なんて思いながら、ポケットからボールペンを取り出し、自分の辿ったルートを地図上に書いてみた。

ミラノからは鉄道で、ウィーン、プラハ、ベルリン、ボーフム、アムステルダムに、ベルヘン・オプ・ズーム、アントワープ、パリまで行った。

みのりやルーベンの家に泊めて貰い、沢山の現地の人達にも会う事が出来た。

パリからは飛行機で(そういや乗り遅れたな)、ジュネーブ、ローザンヌを経てスペインへ。

バルセロナでは、トルコで出会ったデザイナーの小林さんとバッタリ再会し、バレンシア、マドリッドと2週間スペインを堪能して、いよいよ今日、NYへ向おうとしている。

地図の上にはなんともいびつな、ギリシャ文字の「Ω」のような形の図形が出来上がった。

 

本当に無計画に、あちこち周ったので、観光らしい観光は出来なかったけど、思いのほかヨーロッパを堪能出来た気がする。

何よりも、多くのオペラやバレエを観れたのは、とても大きな経験だったし、それ以上に、沢山の人達に出会う事が出来た。

プラハで会った、世界一周中の大学生とはオランダ、パリ、スペインとルートが被っていたので、「じゃ、スペイン辺りで会おうよ」なんて言って、その後もメールのやりとりをしていたけど、すれ違いが続き、結局会えず仕舞い。

連絡を取っていた人とは、うまく会えなかったのに、全く連絡を取っていなかった、小林さんとは偶然にも再会出来た。

本当に、縁とは不思議なものだな、と思う。

 

地図をなぞりつつ、色々と思い出していたら、いつの間にかマドリッド空港へ着いていた。

 

予想外の幸運で増えた滞在費だが、結局空港に着く頃には、残り2ユーロになっていた。

1.5ユーロの水と、50セントのチュッパチャップスを買って、残金は綺麗にゼロに。

そういえば、このチュッパチャップスのロゴデザインは、サルバトール・ダリがしたんだっけな。

本当にスペインという国は、魅力的だった。

ぜひ、また来たい。

心配していたESTAも、どうやら問題無いらしく、無事スペインを出国する。

 

さすがに離陸の瞬間は、少し寂しさを感じたけど、これから行くのがNYかと思うと、ワクワクしてくる。

バレエやオペラもいいけど、やっぱり自分にとって身近な、ミュージカルが観たい。

果たして、どんな作品で、どれほどの感動が待ってるんだろう。

さぁ、いざ、最後の国へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この旅始まって以来、最長のフライト時間だったが、そのほとんどをブログを書いて過ごす。

この旅中、「やる事がなくて暇」という時間が、まったく無い。

ま、僕が文章書くのが下手なだけなんだけど。

 

海の上を、約9時間。ひたすら西へ飛びつづけ、ついにNYに到着。

 

空港を出た瞬間、ヨーロッパのそれとは明らかに違う街の雰囲気にとても興奮する。

やっぱりヨーロッパは、今思うと、どことなく共通点があり、ヨーロッパっぽさ、のような物があったんだな。

 

着いた空港は、ニューアークという空港で、相変わらずガイドブックを持ってない僕は、どこをどう行ったら、予約してた宿へたどり着くのか、さっぱり分からなかったけど、さすがにもう慣れたものだ。

ツーリストインフォメーションで、地図を貰い、空港を出て目の前に停まっていた、「マンハッタン行き」、と側面にデカデカと書いてあるバスに乗り込む。

バスに乗るまでに、会話を交わしたのは、わずか3人だったけど、すでに感動してしまった。

当たり前のように英語が使えるというのは、なんて便利なんだろう!

考えてみたら、旅の最後の国にして、英語が公用語の国に初めて来たのだ。 なんとも変な感じ。

 

バスの窓から街並みを眺めると、初めて来た国にも関わらず、なんとなく見た事があるような景色が広がっている。

やっぱり、今まで、アメリカ映画や、ドラマを沢山観て来たってことなんだろうな。

 

車内には、あらゆる国籍の人がごちゃ混ぜにいる。これも、いままでの国では見れなかった光景だ。

 

40分ほど走ってマンハッタン島に到着。

僕の降りる、42ndストリートの停留場がもうすぐ、という時、窓から、コーヒー片手に早足で、8thアベニューを歩いて行く、東洋人の女の子が見えた。

見た瞬間、すぐに分かった。

あれは、去年末まで、劇団四季で一緒の舞台に出ていた、「由水 南」だ。

彼女とは、出発後にフェイスブック上で再会し、現在NYに住んでいる事を知った。

「NYに着いたら連絡するよ、ご飯でも行こう」、くらいの連絡しか取って無かったのに、着くなり、いきなり偶然会うとは。

いったいマンハッタンがどれくらいの広さで、どれくらいの人が住んでいるのか、まだ全然知らないけど、そう簡単なことではないと思う。

おそらく、これが旅の最初の方なら、「すごい偶然だ!」と、とても驚いただろうけど、彼女のさっそうと歩く後ろ姿を見つつ、僕はとても冷静だった。

 

ここまでの旅で、一番強く感じたのは、「人との縁」だった。

これもきっと、彼女が僕に、多くの事を伝えてくれるという事に違いない。

 

僕はこの時すでに、NYでの滞在が有意義なものになる事を、確信していた。


2011.01.06待望のブロードウェイ~Day:89 NewYork~
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恥ずかしながら僕は、NYには「タイムズスクェア」という広場なり、建物なりがあるものだとばっかり思っていた。

ところが、iPhoneの地図機能に「TimesSquare NY」と入力しても、マンハッタン島にある、沢山の建物にマークがつくだけで、それらしき場所が出て来ない。

仕方なしにウィキペディアで調べてみると、タイムズスクェアとは、特定の建物や広場ではなく、ブロードウェイ周辺のエリアを指すらしい。

・・・知らなかった。

 

昨日、宿にチェックインするなり、劇団四季の元同僚、「由水 南」に電話をかけ、

「今日どこどこを、こういう服装で歩いてたでしょ?」と言ったら

「ストーキングしてるんですか?!」と言われてしまった。

ま、そりゃそうだよな。 誰だって、着いてすぐに、偶然見かけるとは、思わないものね。

さっそくご飯でも食べましょう、という事になり、待ち合わせを決める。

と、今、彼女の家には、友達が遊びに来ているので、せっかくなら3人でという事になった。

 

その友達とは、由水とは四季の同期で、退団したばかりの、「久保田 彩佳」さんだった。

僕らは同じ時期に、四季に在籍していたにも関わらず、全く面識がない。

おいおい、一緒の劇団で役者やってて面識ないのかよ、と思われるかも知れないけど、役者だけでも、900人近い人数がいるので、こんな事もよくあるのだ。

由水は夕方まで芝居のクラスがあるのだけど、久保田さんはこれから一人で、ミュージカル「ビリーエリオット」の当日券販売に、並びに行くとの事だった。

「ビリーエリオット」はNYで、絶対に観ようと思っていた演目だったが、まだ僕は、当日券の取り方も何も知らなかったので、ちゃっかり便乗させて頂いた。

 

「それでは、タイムズスクェアにある劇場で、待ち合わせしましょう」

「あー、はい。タイムズスクェアね」

なんて、返事をしておきながら、全然知らなかったのだ。 なんともお恥ずかしい。

 

僕の宿は、マンハッタンから少し離れた、ブルックリンのベッドフォードアベニューという所にある。

到着までの時間がまったく読めないので、早めに宿を出る

 

小雨降る中、案の定早く着いた僕は、待ち合わせまでの間、今まで他の国でして来たように、ひたすら辺りをうろつく。

 

正直に言って、2ヶ月間いたヨーロッパは、とても刺激的で魅力的だったので、「今更アメリカに行って、新しい刺激があるのかな」、なんて思っていたけど、トンでもない話だった。

NYは多くの人達が憧れる街だけあって、とてもとても衝撃的だ。

最初に見た、マンハッタンの感想は、「おもちゃ箱をひっくり返したような街」、だった。

通りを行く人達は、人種、肌の色、顔の特徴も、ひとりひとり全然違うし、通りには、ド派手なイルミネーションの様々な建物がひしめき合っている。

街並みは、東京の繁華街に似てなくもないけど、雰囲気はまるで違う。

久々に、街の雰囲気で興奮してしまった。

 

が、さすがに12月のNYは、通りをうろつくにはちょっと寒い。 思わず「トイザらス」に非難する。

が、ここも入ってビックリ。

 

さすが本場アメリカのトイザらス。

大きな店舗に、派手な装飾、大量在庫。

そして、なんと店内に観覧車がある。

もうやる事が、とにかく派手だ。

 

 

 

16時半、待ち合わせの、「インペリアルシアター」で、久保田さんとご対面。

まったく面識のない日本人の女の子と、知らない街で待ち合わせるなんて、なんとも変な感じだけど、この旅では予想外の事ばかりなので、不思議と違和感は無い。

 

久保田さんは、とても可愛らしい小柄の女の子で、東京芸大出身。

劇団四季では「ウェストサイド物語」 「美女と野獣」 「オペラ座の怪人」や「CATS」に、出演してらしたそうだ。

面識が無いはず、僕とは出演演目のタイプが全然違った。

現在は歌唱指導、演出などもこなし、フリーで活動中との事。(良かったら彼女のブログもどうぞ)

 

今日、我々が取ろうとしているのは「スチューデントラッシュチケット」という、学生専用のラッシュチケットだ。

「ラッシュチケット」というのは、20ドル前後の安い当日券の事で、安いかわりに最前列や、左右の端の席だったりする。

ちなみに、安い当日券の入所方法は、劇場によってまちまちで、スチューデント限定でない、一般のラッシュチケットのみだったり、ロッテリーというクジ引きで、当選した人だけ、という劇場もある。

開演2時間前から販売するという事なので、その30分前に来て、列に並ぼうという試みなのだけど、どこにもその列らしき物が無い。

とりあえずチケットボックスの人に聞いてみる。

いきなり英語で話しかけても良いというのは、本当に楽ちんだ。

「今日はスチューデントラッシュありますか?」

「ありますよ」

「どうやって買ったら良いんですか?」

「今、ここで買えます」

「今?!・・・じゃ、2枚下さい」

なんなく入手出来た。 しかも、端っこながらも、前から4列目という席。

後日改めて、HPで調べても「スチューデントラッシュチケットの販売は開演2時間前」とちゃんと書いてあった。

なのになんで、2時間半前から売っていたのかは、未だに謎。 けど、とってもありがたい。

 

あっけなくチケットを入手し、かなりの時間が空いてしまったので、久保田さんに少し辺りを案内して貰った後、先にお店に入って、由水を待つ事に。

 

ここで、我が同僚、「由水 南」に少し触れさせて頂くと、彼女は「American Musical and Dramatic Academy」という大学の、NY校を卒業した後、劇団四季へ。

入ったのは、僕より少し後だけど、退団した時期は全く一緒。 お互いの最後の出演作品となった演目で、共演させて貰った。

ちょうど僕は一生懸命英語の勉強をしていた頃なので、彼女を捕まえては、分からない所を教えて貰っていたっけな。

退団後はNYに住み、ブロードウェイに挑戦している。 そしてこの1年の間に、すでに多くの結果を残している。

まったくみのりと言い、由水と言い、本当にみんな、もの凄い事を平気でやってのけている。

 

由水を待つ間、久保田さんは、「南から聞いた話ですけど、」と、僕にNYのミュージカル事情をはじめ、色々な事を教えてくれた。

滞在2日目にして、沢山の情報を貰えたのは、とっても嬉しかった。

何より、NYの印象や、これまでに観たミュージカルの話を聞いていると、思わず僕もワクワクして来てしまう。 とても楽しみだ。

そんなこんなで、あっという間に時間が過ぎ、芝居のクラスを終えた由水も合流。

久保田さんも驚いていたけど、彼女は、とてもアクティブで、様々なオーディションやダンスレッスンをこなしながらも、少しでも時間が空くと、新たなクラスや勉強会に参加している。

昨日見かけた彼女の歩き方は、まさに、そんなバイタリティに溢れていたな。

本当に尊敬してしまう。

 

 

ここでいったん由水とは別れ、待望の、NYミュージカル初観劇へ。

 

期待していた、「ビリーエリオット」、これはもう、何も言う事がないくらい素晴らしかった。

勿論、メインキャストが素晴らしいのは当たり前なのだけど、アンサンブルの子役達に至るまで、徹底的に「みせ方」という物を、熟知している気がしてしまう。

しかも、それが全然嫌味にならない。 誰もが一流の「エンターテイナー」だった。

そして、あらかじめ聞いていたけど、観劇している人達のリアクションも新鮮だった。

NHKでやっている海外ドラマ「フルハウス」に入っているようなリアクションを、客席全体がする。

観劇中は静かにするもの、という日本の感覚とは随分違う。

あらゆる面で刺激的で、新鮮な、大満足の「初ブロードウェイ」だった。

 

観劇後の興奮冷めやらぬ僕は、一人スタジオで練習していた由水と、再び合流し、彼女を質問攻めにする。

そしてどんどん、NYへの、ブロードウェイへの、興味が増していく。

 

これはまずい。

どうやら、NYでの滞在は、1週間じゃ足りそうにない。


2011.01.12ロッテリーに挑戦~Day:90 NewYork~
カテゴリー:24 : ニューヨーク

昨日は、図々しくも、NY観光に来ている、久保田彩佳さんの「ビリーエリオット」観劇に便乗させて貰ったのだけど、今日も今日とて、また久保田さんの観劇に便乗させて頂く事になった。

本当に僕は、人の親切を食い物にして旅をしてるんじゃないかと、思ってしまう。

 

今日は、日本でも上演されている、「ウィキッド」という作品の、昼公演のロッテリーに挑戦する。

「ロッテリー」とは、毎公演の開演数時間前に行われる、安い当日券の抽選の事だ。

大抵は、人気の無い、最前列、2列目の席である事が多い。

「ウィキッド」はオープンしてから、結構な時間が経っているにも関わらず、まだまだ相当な人気で、チケットは入手しにくい。

そうなると当然、安く、近い席で観れるロッテリーの倍率も上がってしまう。 どうやら、今やっている作品の中でも、一番倍率が高いようだ。

当選者一人につき、2枚までチケットが買えるので、抽選を申し込む人数が多いほうが、断然有利になる。

「二人の内のどちらかが当たれば、二人とも観れるので、ぜひ」とおっしゃって頂いた、久保田さんのご好意に甘える。

ホントありがとうございます。

 

案の定、抽選が行われる劇場入り口は、かなりの人で溢れている。

受付に行き、紙に名前と、チケットの必要枚数を書き、ロッテリー用のバケツに入れる。

やる事は、これだけ。

抽選の時間が来たら、係りの人が、バケツに手を突っ込んで、紙を引き、当たったらその場で、IDを見せ、チケットを現金購入。 とてもシンプル。

「外れても、残りの滞在期間、毎日来て挑戦するつもり」 という久保田さんの隣で、

「二人とも当たったら、どうしよう?」、という心配ばかりしている僕。

「まさか、4枚買うわけにもいかないしな。『連れが、もう当たったんで良いです』というのはOKなのかな?」

「いや、この人数で、どっちか一人が当たるだけでも・・・」と、久保田さん。

僕は、くじ運という物がほとんど無いのだけど、なぜかこの時は、必ず当選する自信があった。

自信というより、「ま、当たるだろうな」、という感じの予感のようなものだった。

「二人とも外れるって事は、まずないと思うんだよね」

「えー、本当ですか?」

「うん、なんとなく」

と抽選が始まる。

紙が引かれ、当選者の名前が呼ばれる度に、返事とも喜びの叫びともつかない声があがる。

さすがにアメリカ人、喜びは、思いっきり外に爆発させる。

このリアクション見てるだけでも、けっこう面白い。

すると、4人目に「Ayaka!」とのコールがかかる。

「!!」

「ね?」

「えー!!!なんで?!」

 

なんでかは分からないけど、やっぱり当たった。

 

ウィキッドの場合、ロッテリー当選者には「当選者バッジ」をくれる。

ただの「チケット購入」だけでも、色々な方法でお客さんを楽しませてくれるんだな。

 

 

 

 

 

さて、最前列、ほぼど真ん中で観劇させて頂いたウィキッドは、これまた最高に素晴らしかった。

昨日の「ビリーエリオット」とは違い、劇団四季でも上演されていた作品なので、台詞も歌詞もほとんどが理解出来る為、より細部まで楽しめた。

何よりも、出演者の歌唱力が、もうハンパなくすごい。

しかも最前列なので、その歌声を直接耳で捕らえられる。

こんな贅沢な体験を、$26.25(約¥2,200)でさせて貰って良いんだろうか?

だけど、日本で観る度、僕が号泣していた、エルファバとグリンダが始めて心を通わせるシーンは、ちょっとイマイチだった。

こういう心理描写は、日本のウィキッドの方が好きかな。

 

休憩時間中に色々と考えていて、ふと思った。

プレゼントリレー4人目の鳴海さんが「音楽の世界に戻るきっかけとなった」という作品、「ウィキッド」。

その日本での公演に出演していたのは、NYで再会を果たした由水と、ボーフムで泊めて貰ったみのり。

そして、そのみのりの元に、僕の滞在中、オーディション合格の通知が届いたのも、この「ウィキッド」だ。

そんなこんなでここまで来たら、NYでウィキッドの抽選に当たるのも、うなずけるのかな、と。

しかも、当選したのは僕ではなく、久保田さんという所が、またなんとも。

由水に紹介して貰って、彼女と会わなければ、僕のウィキッド観劇は、叶わなかったのかも知れない。

これは、「縁がある」とか、「ツイてる」という言葉では、ちょっと現せない感じがする。

 

観劇を終えた僕らは、例によって興奮気味に、互いの感想を言い合う。

考えてみれば、この旅で、「誰かと一緒に何かを観る」という事は、初めてで

しかも、それが同業者というのは、かなり嬉しい。

チケット購入から楽しめた、とても充実した観劇だった。

 

 

久保田さんはこの後、オペラの夜公演に行く予定なのだが、「開場までは、まだまだ時間があるから」と、またもやあちこち案内してくれた。

もう、なんとお礼を言っていいやら。

 

案内して頂いたのは「5thアベニュー」という通り。

「タイムズスクェア」をちゃんと知らなかった僕でも、「NY5番街」は聞いた事がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここを歩いていて「12月のNYはハイシーズン」という意味がやっと分かった。

クリスマスムード一色の街は、そこら中、お洒落なイルミネーションに溢れていて、街中お祭り騒ぎだ。

ただでさえ、派手なNYが、さらに盛り上がっているのだから、これはどこに行っても飽きない。

 

すると、派手な装飾で飾られていた建物の中に、いきなり暗い建物が現れた。

セント・パトリック大聖堂という教会だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都会のど真ん中に、ライトアップもされてない大聖堂があるとは。

ヨーロッパにも新旧の建物がいりまじっている街はあったが、やはりちょっと雰囲気が違う。

これもNYっぽさ、という所なのかな。

 

5thアベニューをずっと北に歩き、セントラルパークの南端を西に歩き、「コロンバスサークル」に着いた。

ここにある、タイムワーナーの大きなビルの地下に、大型スーパーがあるというので、行ってみた。

これがまた、なんとも。

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり大量消費の国なんだな、という品揃えと陳列方法だ。

観光名所を見るより、こういう所にこそ、「その国らしさ」を強く感じる気がする。

まさかスーパーの野菜売り場で、アメリカを感じるとは思わなかったけど。

 

そんなこんなで、オペラ開場の時間となった。

散々お世話になった、久保田さんとは、ここでお別れ。

今まで沢山の人達とお会いして来たけど、別れる時はつい、いつも同じ言葉を言ってしまう。

「またどこかでお会いしましょう」

 

見た事も無いものを見るのも、楽しいけど、会った事の無い人と会うのは、もっと楽しい。

 

この旅が終わるまで、あと何人と出会えるのだろうか。